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大学と駿台

三大予備校の一つとして、駿台予備学校が華々しい成果をおさめていた頃に、駿台で予備教育を受けた人たちの多くは、現在の駿台にはない独特の雰囲気を感じ取ってきた。その雰囲気とは、言葉にすれば「学問」という言い方が適切だろう。

「学問」とは、通常、主として大学教育に使う言葉である。学問というものをはじめて行うところ、それが大学というところなのだ。ところが、日本の場合、なるほど大学で学問というものが行われてはいるが、それが魅力的だという話を大学在校生や卒業生の口から聞くことは少ない。

当時の駿台には、学問としての魅力があった。大学予備校にみられる受験テクニックを超えた、魅力的な学問としての姿が、そこにはあった。そして、それは、同時に、教師の評価にもつながっていた。単なる受験テクニックとしての授業しか行わない教師は一部の生徒にしか受けなかった。大半は、学問としての魅力を少しでも有している授業にこそ魅力を感じていた。しかも、その授業をやれるだけの知識や人間的な深みを、教える側の教師が持っている場合が多かった。駿台を卒業して第一志望の大学に見事合格を果たした者の中に、大学の授業を体験した後、学問としての魅力は、駿台の方がかえって大きかったという者が多いのは、その証左だろう。

古き良き時代の駿台の復活が、大学二極化の現在にこそ必要とされている。

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